質権には、その目的となりうる物の種類により、次の3つがあります。 ■動産質 ⇒ 動産質というのは、いわゆる庶民金融の媒介として古くから用いられてきているものですが、生産財等については、設定者が目的物の使用収益ができないことから、譲渡担保にその地位を譲っています。 ■不動産質 ⇒ 動産質と同じ理由により、不動産質も利用されていません。 ■権利質 ⇒ 権利質は、預金や保険金を中心に、金融取引において重要な機能を果たしています。 特に住宅ローンでは、担保物権が火災等で滅失した場合には、債権を担保できなくなるので、一般的には、火災保険金請求権に質権設定を行います。
実質賃料というのは、賃料の実体を把握するために用いる概念です。 実質賃料は、賃料の種類の如何を問わず、貸主に支払われる賃料の算定の期間に対応する適正なすべての経済的対価のことをいいます。
実質賃料は、純賃料※に、不動産の賃貸借等を継続するために通常必要とされる諸経費等を加えたものをいいます。 ※受領する賃料に、保証金等の一時金の運用益と、退去時の償却額等を含んだ賃料収益の全体です。